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「香粋」の最適貯蔵・追熟条件の解明
主任技師 福田哲生

1.はじめに
府中分場で育成したサルナシ「香粋」は、キウイフルーツと異なり樹上で成熟する特性があり、11月上中旬頃に可食状態になる。しかし、樹上で一斉に成熟しないため成熟した果実から随時収穫すると、収穫に手間がかかり、果実品質にバラツキが見られる。また、収穫後も自然に追熟し、貯蔵期間が短い。そこで、「香粋」の追熟条件、収穫適期などを解明し、最適貯蔵条件について検討した。

香粋を、より美味しい状態でみんなの元に届けられることを願い、その収穫や貯蔵の技術向上のために行われた研究なんだよ。
2.試験方法及び結果の概要
■試験1 樹上成熟の解明 (1999)
1) 調査方法:10月1日〜12月1日まで10日おきに10果収穫し、直後の糖度と果肉硬度を調査した。

2) 結果の概要
香粋は10月20〜30日頃から樹上成熟が始まる傾向であり、果実品質のバラツキをなくし均一化するためには、樹上で成熟する前の果肉硬度3.0kg/cm2前後に収穫することが重要であると考えられた。
図 “香粋”の時期別の果実品質推移(1999)
「I(バー)の長さが長いほど、データーにばらつきがあるということ。
11/1では、糖度も硬度も、実によって既にばらつきがあるね。
■試験2 収穫適期の検討 (2000)
1) 試験区:10月12日、10月24日、10月31日収穫区

2) 調査方法:各区ごとに収穫後、低温貯蔵(5℃)し、貯蔵56日後まで1週間おきに10果について果実品質を調査した。

3) 結果の概要
@ 貯蔵中の軟化速度は収穫時期が遅い区ほど早まる傾向である。また、食味と果実硬度の関係では、従来のキウイより硬めの1.5〜2.0kg/cm2程度が適熟と考えられた。貯蔵性は10月31日区で明らかに劣る傾向であった。
図 香粋の低温貯蔵中の果肉硬度の推移(2000)

A 収穫時の糖度は、収穫時期が遅いほど高かった。収穫の早い10月12日区では、貯蔵後半においても糖度が1度程度低かった。
図 
香粋の低温貯蔵中の糖度の推移(2000)

B 以上の結果より、単年度の成績ではあるが、香粋の収穫時期は、糖度、果肉硬度低温貯蔵性等から開花盛期からの平均気温の積算温度で4,000℃程度、収穫時の糖度9.0〜10.0%程度(府中分場で10月20日前後)に収穫を行うのがよいと考えられた。
 
【香粋の収穫日と開花盛期以降の平均気温の積算と樹上軟化との関係(2000)】
試験区
開花盛期以降の日数
開花盛期以降の平均気温の積算温度
樹上軟化果の有無
10月12日収穫
155日
3,823℃
10月24日収穫
166日
4,031℃
10月31日収穫
173日
4,149℃
※開花盛期:5月11日





収穫時期によって、貯蔵中の品質の推移が違うんだね。長い間、いい状態で出番を待ちたいな。
■試験3 貯蔵温度別による長期貯蔵技術の検討(2001)
1) 試験区:20℃区、5℃区、2℃区、0℃区

2) 処理方法:20℃区は恒温貯蔵庫、5℃区は冷蔵庫で貯蔵した。2℃区と0℃区は、冷蔵庫(冷気対流方式)と冷却方式の異なる冷熱輻射方式の氷蔵庫を使用した。なお、貯蔵にはコンテナを使用し、コンテナ内に0.03mm厚ポリを折り畳んで包装した。
【「香粋」のコンテナ貯蔵】
3) 調査方法:10月23日に収穫した果実を各区それぞれの条件で貯蔵し、貯蔵105日後まで1週間おきに5果について果実品質を調査した。

4) 結果の概要
@ 貯蔵温度が低い区ほど追熟速度が遅く、糖度上昇、果肉軟化ともに遅くなり、貯蔵性は高かった。0℃貯蔵では、貯蔵中の果肉硬度・糖度ともにバラツキが大きかった。
図 香粋の貯蔵温度別の果肉硬度推移(2001)


図 香粋の貯蔵温度別の糖度推移(2001)


A 以上のことから、コンテナ貯蔵中の場合には、追熟程度にバラツキが大きいものの、0℃で貯蔵すると90日程度の貯蔵性が確認された。
寒いけど、がまんがまん。20℃のグラフが途中で切れているのは、腐ってしまったからなんだって。
■試験4 フィルム脱気包装による長期貯蔵技術の検討(2001)
1) 試験区:0.01mm厚ポリ区、0.05mm厚ポリ区、0.03mm厚ポリ区、慣行区

2) 試験方法:それぞれの厚さのポリフィルム袋(115×150mm)に果実を5果ずつ入れ、脱気シーラーにより袋内を脱気し、5℃の冷蔵庫で貯蔵した。慣行区は、コンテナ内に0.03mm厚ポリを折り畳んで包装し、5℃の冷蔵庫で貯蔵した。

【脱気シーラー】
【フィルム脱気包装した「香粋」】

3) 調査方法:10月23日に収穫した果実を各区それぞれの条件で貯蔵し、貯蔵105日後まで1週間おきに5果について果実品質を調査した。

4) 結果の概要
@ ポリフィルムの厚さが増すほど追熟速度が遅く、糖度上昇、果肉軟化ともに遅延され、貯蔵性は高かった。しかし、0.1mm厚区では、熟度のバラツキが大きく、貯蔵90日頃から袋内に水が溜まり、腐敗臭が発生した。これは0.1mm厚フィルムはガス透過性が低く、果実の蒸散により袋内が極度の過湿になったためと考えられる。

A 以上のことから、ポリ脱気包装の場合は、0.05mm厚ポリフィルムを使用し5℃貯蔵することにより、90日程度の貯蔵性が認められた。



どんな服を着て出番を待てばいいんだろう。厚着しすぎても駄目なんだね。
  図 包装フィルムの厚さの違いによる貯蔵中の香粋の果肉硬度推移(2001)
  図 包装フィルムの厚さの違いによる貯蔵中の香粋の糖度推移(2001)

3.おわりに

 現時点では、「香粋」の貯蔵は90日程度可能であるが、今後さらなる長期貯蔵の延長化を図るためには、コンテナ貯蔵の場合は厚いフィルムの開孔・折り畳み包装、ポリ脱気包装の場合は0℃貯蔵との組み合わせを検討する必要があると思われる。
いろんなケースを想定して、根気の要る実験が必要なんだなぁ。

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