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小さな小さなキウイの種。でも、美味しいキウイになるための大きな秘密を持った存在です。 |
☆1個のキウイに、種はいくつ入っているのだろう? |
そんな疑問から、以前、事務局では‘香緑’受粉作業をした果実(以後、受粉果)としなかった果実(以後、無受粉果)の種子数を調べてみました。(詳しくはコチラへ)そして、受粉果には1果実につき約1000個もの種が入っているのに対し、無受粉果は種が300個程しか無く大きさも小さくなることを知りました。 |
香緑
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受粉果 平均
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無受粉果 平均
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果実重(g)
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78.4
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50.0
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種の数(個)
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895.0
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323.3
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キウイは受粉作業を行うことで種子が多く入り、糖度も高くなります。すなわち、種子の多い果実の方が大きく甘い、ということになるのです。 |
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☆“さぬきゴールド”は“香緑”よりも種子が多いのでは? |
ならば、‘香緑’よりも大果で糖度も高い‘さぬきゴールド’には、もっとたくさんの種が入っているのでは?と考えた事務局。下記の2つの予想を立て、あえて大きさの違う‘さぬきゴールド’の果実3つの種子を数えてみました。
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★予想 |
○1.‘さぬきゴールド’の方が‘香緑’よりも種子が多い。 |
○2.同じ‘さぬきゴールド’でも果実が大きいほど、種子数が多い。 |
さて、どんな結果になったのでしょうか。 |
★結果 |
まず、1.「‘さぬきゴールド’の方が‘香緑’よりも種子が多い」の予想結果は以下の通り。 |
‘さぬきゴールド’の果実重は"香緑"の2倍もあるというのに、‘香緑’とさほど種子数は変わらないという結果になりました。これは品種によって果実の大きさなどの特性が異なるために、この様な結果になったと考えられます。 |
品種
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さぬきゴールド
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香緑
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果実重(g)
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182.5
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78.4
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種の数(個)
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827
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895
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次に、2.「同じ‘さぬきゴールド’でも果実が大きいほど、種子数が多い」の予想ですが、一番大きい果実のものが一番種子が少ないという結果になりました。しかし今回は3つの果実しか数えていないため、このような結果になったと考えられます。まだ開発されて間もない品種ですので、データを蓄積し、今後調査していくことが必要です。 |
さぬきゴールド
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1
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2
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3
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果実重(g)
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232.5
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177.5
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137.5
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種の数(個)
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680
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906
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896
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★おわりに |
‘さぬきゴールド’はまだ新しい品種のため、香川県農業試験場にも十分な試験データがありません。まだまだ月日はかかると思いますが、生産拡大のためにも技術者や生産者の方々には頑張ってもらいたい、と願う事務局です。 |
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