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サン・キウイ倶楽部会員の皆さんこんにちは。
冬も本番。寒くなりましたね。皆様、風邪などひいていませんか? |
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今月は収穫を終えた静かな畑にお邪魔してきました。
葉の色は黄色く色づき、畑のなかを歩けばガサガサと枯れ落ちた葉が音を立てています。見上げれば、キウイ棚の向こうには不機嫌な顔をした空。
夏の日、あんなに青々と茂っていたキウイ棚も今は切ない風景です。 |
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人間様はこたつに暖房にコートに・・・。文明の利器を使って快適に過ごすことが出来ます。
しかし、植物はそうもいきません。大地に根を張りじっと寒さに耐えている木の姿。その寡黙な佇まいはしんとした空気のなかで神聖な雰囲気を醸し出していました。 |
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人も機械もお疲れ様 |
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「こんにちは」
いつものように畑にうかがうと、この間まで大きな音を立てて回っていた選果する機械をお掃除しているではありませんか。
「片付けているんですか?」
「そうや。もう今年はこいつの出番も終わった」
「そうですか・・・。今年もよく働いてくれましたね。お疲れ様でした」
私はそういって機械についている緑色のお皿を撫でました。 |
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機械にはキウイの毛がたくさん付着していて、集めるとそれは小さな山になっていました。
収穫を終えたすべてのキウイが通った道、選果。
この選果作業は大変だったけど、キウイだってクルクル回されて大変だったろうな・・・なんて思ったりして。でも、一番頑張ったのはこの機械だね。お疲れ様。来年もまた頑張って働いてね。選果の機械さん! |
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お粥とフランス料理のフルコース |
「収穫というのは人間に例えるとお産や。お産が終わったあと、何がほしい?」
「いや・・・。私まだ経験ないんで・・・」
「そりゃそうやな。(笑)それでも想像してみたら分かるやろ。あまり胃に堪えるものは欲しくないわな。木も一緒や」
「んー。今、必死で想像したんですけど、お粥とかそういうものが欲しくなるのかもしれません!」
「そうや。その通り。収穫後1週間から10日は、人間のお粥にあたるもの、水だけを与えるんや。10日過ぎたら元気の出る肥料、人間でいうたらフランス料理のフルコースとでもいうか?それをたっぷり与えるんやな」
「・・・う〜む。しかしそこまでキウイの気持ちを理解してやるって一朝一夕じゃできないですね・・・」
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一番地味だけど一番大事な時 |
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収穫も終わったし、木になっているキウイもない。
取材になんてならないんじゃないの?と自問自答しながら畑へ向かった私でした。
外は冷たい風が吹いています。 |
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「起承転結ってありますけど、果樹の春夏秋冬もそれとよく似ているんですかね。実りの秋までが最高潮。収穫を終えてしまえば閑散としていますね」
「畑にキウイがあるとないとじゃ違うよな。でもな、派手さはないけど、実はこれからの時期が一番大事なんや。せん定作業や土作り、しなければならないことは、たくさんあるよ。次年度の勝負は収穫から落葉期の間。土作りが根作りに繋がるんや。人間が手抜きをしたらそのまま翌年の実に出るから、地味でもここで手は抜けんのや」
力強く、そして職人の顔を覗かせて島田さんは言いました。
ということで、来月はせん定作業をレポートします。お楽しみに☆ |
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