ところが、この日の島田さん、急な用事が入ったり別の農作業の手も離せなかったりで、どうやら密着取材は無理なご様子。「本当に、ごめんなさい。」と息を弾ませる島田さんの代わりに、島田さんの奥様に密着取材することとなりました。
キウイの袋はずしは、右手でねじって留めてある袋の上部をはずしながら、左手で袋の下部を引いて降ろします。「こんな感じで、やっていってね♪」と気さくに教えて下さった奥様の手元を観察しながら、「香緑は毛じが抜けやすいから、丁寧に扱わなくっちゃ。」と緊張して始めました。でも。その緊張も、コツとリズムをつかんだら、スイスイと作業を進められて、楽しくなってきました。
ただ、同じ姿勢の作業が続くので、次第に身体は疲れてきます。でも、袋に手をかける度に、「ちゃんと成長していますように。」と祈るような気持ちになり、そしてキウイと対面する度に、その微妙に違う姿を観察し・・・ですから、根気がいる作業ではありますが、私は飽きることなんて全くなかったのです。
そんなところに、島田さんがお客様をお連れしていらっしゃったので、背筋 をさすりがなら、そちらの方へ歩み寄ってみました。西讃農業改良普及センターの十鳥さんの御案内で農場見学をされていたのは、中国の華南農業大学の呂助教授。おそるおそる話し掛ける私と違って、いつもの笑顔で呂助教授に応対される島田さん。その横顔が国際的に輝いていたは、生産・消費ともに世界第1位のイタリアをはじめ、ニュージーランドや中国などの大学の農学博士や省庁で物流に携わる方々への対応を、年間に数多くなさっているからなのでしょうね。 |
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島田さんの奥様(左)と臨時応援の作業の方(右) |
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島田さん(左)と中国の華南農業大学の呂助教授(右) |
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